おせちの具材には、お正月にふさわしく、縁起をかついだ、おめでたいいわれがあります。(「おせち具材の縁起・いわれ」参照)各料理を重箱に詰めるのは、「めでたいことを重ねる」という意味があります。
とはいえ、ご家庭に重箱がなくてもOKなのが、今どきのおせち料理。お手持ちの大皿に、色とりどりの”おせち“を盛り付けてみてはいかがでしょう。「めでたいことを分け合う」気持ちで、家族みんなで和気あいあいといただくのも、楽しいかもしれませんね。
こうや豆腐の原料である大豆は、節分の豆まきの例でわかるように、古来より邪気を払うものとされてきました。同様に恵方巻の具材に使うこうや豆腐も、邪気よけパワーを期待されているのです。おせちに入れるこうや豆腐のなかには、「盾豆腐」と呼ばれるものもあります。これは、こうや豆腐を邪気から守る「盾」に見立てたものです。今風にいえば、あらゆる災難から家族を守ってくれる“聖なるバリア(防壁)”なのです。 このようなこうや豆腐を神聖なお供え物として、神仏に祀る例もみられます。
また、こうや豆腐は、大豆そのものよりも消化がよく、栄養的にも保存性も優れているため、古来より魚や肉が食べられない地域では、特に貴重なたんぱく源として食べられてきました。
その形から盾とみなし、外敵から身を守り、無事に過ごせるように。 |
日焼けして"黒く"なるまで、“まめ”に働けるように。 |
子孫繁栄、子宝に恵まれるように。 |
海老のように、腰が曲がるまで長生きできるように。 |
かたくちいわしの幼魚を肥料にすると、五万米(ごまめ)の豊作になったといわれることから、田畑の豊作を願って。 |
きんとんは「金団」という字をあてます。黄金色のイメージから財宝をあらわし、生活が豊かになることを願って。 |
昆布は、語呂あわせで「よろこぶ」に通じます。お正月やおめでたい席には、欠かせない縁起もの。 |
穴があいているところから、「先がよく見通せる」ようにという願いを込めて。 |