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『出典:ゆほびか2003年12月号』 |
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こうや豆腐とアミノ酸 |
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たんぱく質、すなわちアミノ酸が豊富な食品には、鶏卵、肉、魚、大豆などがあります。
なかでもアミノ酸が豊富な食品が、大豆から作られる「こうや豆腐」です。
100g当たりのたんぱく質の含有量を比較すると、鶏卵12.3g、サーロイン(脂身なし)18.4g、マグロ赤身28.3gに対し、こうや豆腐はなんと50.2gもあります。
ちまたに出回っているアミノ酸飲料と比べてみても、こうや豆腐のアミノ酸含有量は、アミノ酸飲料の平均の3〜4倍にもなります。つまり、こうや豆腐は、ほかの食品を圧倒するアミノ酸の宝庫なのです。
当然、ダイエット効果の高いアミノ酸も、豊富に含まれています。こうや豆腐は、まさに「アミノ酸ダイエットのスーパー食材」といえるでしょう。
こうや豆腐のたんぱく質の含有量(1000g当たり50.2g)は、同じ大豆製品と比べても、木綿豆腐6.8g、納豆16.5g、豆乳3.6g、きな粉35.5g、差は明らかです。なぜこのような違いが生じるのでしょうか。
その答えは、こうや豆腐の製造工程にあります。
こうや豆腐は、やや固めの木綿豆腐を凍らせて熟成させたうえで乾燥させたもので、たんぱく質をはじめ、各種の栄養成分が凝縮されているのです。 |
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こうや豆腐の栄養成分 |
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こうや豆腐には、脂質の代謝を促進する大豆サポニンや、老化を予防するビタミンE、骨粗鬆症(骨がすかすかになる病気)を防ぐイソフラボン、そのほかにもカルシウム、マグネシウム、ビタミンK、鉄、亜鉛、食物繊維など、アミノ酸意外の栄養素も豊富です。これらの栄養成分が、ダイエットを強力にサポートするというわけです。
さらに、凍らせる過程でたんぱく質が変性するのも、こうや豆腐の大きな特徴です。凍結変性したたんぱく質は、血中のコレステロールを抑制する作用が強く、消化吸収にもすぐれています。
また、こうや豆腐には良質の脂質も豊富です。こうや豆腐100g中には約33gの脂質が含まれており、実はサーロインとそれほど変わりません。しかし、こうや豆腐に含まれる脂質は8割が不飽和性脂肪酸で、中性脂肪(体内で最もありふれたタイプの脂肪)やコレステロールをへらす働きにすぐれています。
されに、こうや豆腐には、同じくコレステロール値を下げるレシチンも豊富です。ですから、こうや豆腐を積極的に摂取すれば、ダイエットに役立つだけでなく、生活習慣病の予防も期待できます。
日本の伝統食であるこうや豆腐には、このように数多くのすばらしい薬効が秘められているのです。ぜひ、健康作りやダイエットに、こうや豆腐を取り入れてみてください。 |
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